自社畑「沢」に混植したカベルネソーヴィニヨン、メルロを中心に数種類のブドウを混醸しています。「沢」はその名のとおり、冷たい雪解け水が沢水となって流れ出ている畑で、一年を通してひんやりした空気が流れる不思議な場所です。
雪の少ない比較的温暖な冬から始まった2019年。春先の乾燥、空梅雨のあと、夏は猛暑になりました。その後秋の長雨が続きましたが、何とかぶどうは例年通り収穫をすることができました。夏の好天のおかげで、厚みがあり、複雑味が増した味わいとなりました。カシスなどの赤い果実やセードル(杉)の香り、しばらくするとハーバルなニュアンスも現れてきます。しっかりとしたアタック、豊潤な果実味とボリューム感があり、多様な動植物が息づく畑を彷彿とさせる味わいの複雑味と深遠さを感じさせます。タンニンは十分ながらしなやかで、心地よい余韻が長く続きます。 (画像とヴィンテージは異なります) |